IX2105の初期化からWeb GUI表示まで
クーラーなしでPCを動かすのが厳しい時期に入りつつあります今日この頃、皆様どのようにお過ごしでしょうか? 僕は先日某所でIX2105ルータを購入し、ようやく自宅にVPNが通せると喜んでおります。あ、申し遅れました。どうも、海月です。
ちょっと前からIX2105の存在は知っていたのですが、そこそこ安価で手に入るとは思ってもいなかったので正直驚いています。
早速使ってみようってなわけで、電源ケーブルを突っ込んだ後にやったことをある程度ここに書き残しておきたいと思います。
最低限必要なもの
やったこと
コンソールの接続
はじめに、 Web-GUIからの設定を可能にするための設定を行いました。ここの操作を行う際、シリアルコンソールケーブルが必要になってきます。
ルータのConsoleポートにRJ-45コネクタを接続し、もう一方のUSB端子をPCに接続したら、ls /dev
で接続されたシリアルケーブルのデバイスファイルがあるかを確認します。Macなら/dev/usbserial.<文字列>
って感じの名前になってるはず。
デバイスファイルの確認が終わったら、screen <デバイスファイルのパス>
でコンソールにつなぐことができます。
あ、Windows(Tera Term)から設定する場合は、接続先を「シリアル」にしてポートを選んで接続すればOKです。ポート番号(COM 1みたいなの)はデバイスマネージャで確認しましょう。
設定の初期化
コンソール接続ができたら、ルータの電源を投入します。POSTの実行結果がダーッと流れた後に、ブートシーケンスの進捗を示す「#」で描かれたゲージが表示されたら、Ctrl+Cを叩きます。これでブートモニタモードに入れます。そこから先は以下の通り。
boot[0] > cc (消してもいいですか?的なことを聞かれるので) y boot[0] > b
cc
はおそらく"clear config"の略で、設定の初期化を行うコマンドです。b
で再起動するのでこれは"boot"の略だと思われます。
ユーザとIPアドレスの設定
ルータの再起動が終わると、「管理者ユーザを設定してね!」って感じのメッセージとともにプロンプトが表示されます。ルータの言うことに従って管理者ユーザを作成します。
デフォルトのルータのIPアドレスは 192.168.1.254 ですが、今回は変更しました。ルータのIPアドレスが変わると固定IPを振ってる機器の設定を更新する必要があり、いろいろめんどくさいからです。
Router# en //コンフィグモードへの移行 Router(config)# username <ユーザ名> password plain <パスワード> administrator //管理者ユーザの作成 % User <ユーザ名> has been added. Router(config)# interface GigaEthernet1.0 //LAN側インタフェースの選択 Router(config-GigaEthernet1.0)# ip address <IPアドレス>/<ネットワークアドレス長> //LAN側IPアドレスの変更 Router(config-GigaEthernet1.0)# exit //インタフェース設定の終了 Router(config)# write memory //設定の保存
Web GUIとSSHの有効化
Univergeシリーズのルータには、便利なWeb GUIが搭載されているので、そいつを有効化してやります。また、設定画面に入るためのユーザもここで指定します。
Router(config)# http-server ip enable Router(config)# http-server username <ユーザ名> Router(config)# write memory
これでWeb GUI自体は使えるようになっているのですが、このままだとACLの設定でアクセスが弾かれてしまうので、ルールを追加します。
Router(config)# ip access-list permit src any dest <ルータのIPアドレス>/32
また、コンソール接続しないでどこからでも設定したかったので、sshも有効化しました。
Router(config)# ssh-server ip enable
おわりに
MS-DOSからDOS/V起動ディスクを作った話
お久しぶりです。MS-DOS実行形式を生成可能なCコンパイラ(ia16-elf-gcc)を見つけてテンションが上がってる海月です(C言語が書けるとは言ってない)。
macOSのVBoxにWindows Meを導入しようと思って、Windows機から98の起動ディスクを引っ張ってきたのはいいんですけど、見事にファイルがぶっ壊れてて使い物になりませんでした。どうして(現場猫)。
ここで思い出す。「仮想アプライアンスで移行してきたMS-DOSがあるじゃん。」
ってなわけで、すでにセットアップ済みのMS-DOS環境から日本語DOSの起動に必要なファイルをコピーして起動ディスクを作っていきます。
作業開始
まずはいつものやつ。新しいフロッピーイメージを用意して、C:\> FORMAT A: /S
。 FORMATコマンドに /S オプションをつけてフォーマット後にシステムファイルの転送まで一気にやっちゃう。追加で拡張メモリ領域を利用するために、HIMEM.SYS, EMM386.EXEも転送しました。これでDOS自体は起動しますが、日本語表示ができないので「ダメ〜」(トム・ブラウン)。
DOS/V環境が動作してるので、必要なドライバファイルの確認は簡単。C:\ > TYPE CONFIG.SYS
で、起動時に組み込まれるドライバが見られます。細かく言えば色々違うけど、そこはご愛嬌。そもそもこのブログを読む人がいないので誰も気にしない。
日本語ドライバの転送
必要なドライバたちがわかったところで、早速ドライバを準備していきます。今回は以下のドライバを用意しました。たぶんこれだけあれば足りるはず。
- BILING.SYS : バイリンガル対応に必要なドライバ
- JDISP.SYS : ディスプレイドライバ
- JFONT.SYS : フォントドライバ
- JKEYB.SYS, JKEYBRD.SYS : 日本語キーボードドライバ
- ANSI.SYS : エスケープシーケンス処理ドライバ
- 各種フォントファイル(ANK16/24.FNT, KANJI16/24.FNT, GAIJI16/24.FNT)
あとはフロッピー上にCONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATを作成して、こいつらを起動時に読み込んであげるようにします。最終的にこんな感じになりました。
DEVICEHIGH=BILING.SYS DEVICEHIGH=HIGHMEM.SYS DEVICEHIGH=JFONT.SYS /P=A:\ DEVICEHIGH=JDISP.SYS /HS=LC DEVICEHIGH=JKEYB.SYS /101 A:\JKEYBRD.SYS DEVICEHIGH=ANSI.SYS
コンベンショナルメモリ領域を確保したいから全部ハイメモリ領域に展開したけど、本当にこれでいいのかわからん。でもとりあえず動くからヨシ!
ここまでの作業が終われば最小構成での起動ができます。フロッピーしか読めないし、ファイルの編集もできないけど。
CDドライバとかその他もろもろ
流石にテキストファイルの編集ができないのは不便なので、EDIT
が使えるようにします。とは言っても、C:\DOS\から EDIT.COM と QBASIC.EXE をコピーしてくるだけでOKです。楽チン。
また、セットアップのためにはCD-ROMが読めないとダメなので、例によってOAKCDROM.SYSを組み込んであげます。どこにでもいる野生の9xを捕まえて、OAKCDROM.SYS と MSCDEX.EXEを引っこ抜きましょう。終わったらCONFIG.SYSにDEVICEHIGH=OAKCDROM.SYS /D:CD001
を、AUTOEXEC.BATにC:\DOS\MSCDEX.EXE /D:CD001 /L:E
をそれぞれ追記します。これでCDも読めます。
インストールでもするかね、って思ったんですけどFDISKとFORMATができないとどうにもならんので、FDISK.EXEとFORMAT.EXEもコピー、っと。
これで無事にDOS環境からインストールCDのSETUP.EXEが動くようになりました。早速Windows Meをインストールしよ......え、何?「Windows98からのアップグレード限定」...?
そういうのは先に確認するようにしましょう。僕との約束だよ!ではまたいつか。
Windows NT 3.51をインストールするお話
初投稿です。
先日ヤフオクで面白いものを購入したので、インストールしていきたいと思います。
何を買ったんですか
Windows NT Server 3.51です。詳しくはWikipediaでも読んどいてください。 現在のWindows 10はこのWindows NT系列で、名前の通りNT 10.0に当たります。
「じゃあNTじゃないWindowsもあるの?」
こう考える方(そもそもそんな人はこれを読まない)のために書いておくと、あの悪名高いWindows Meに代表される、MS-DOSを拡張したWindows 9x系があります。
いつかこの話についてちょっと書こうかな。
インストール準備編
というわけで仮想PC(VMWare)にNT3.51をインストールしていきます。
設定はこんな感じ。
・RAM:256MB
・HDD:1GB(SCSI)
・NIC:ホストオンリー
・FD, CD
満を持して起動!と行きたいところですが、25年前のOSです。CDブートなんてことは当然できません。というわけで、こいつの力を借りたいと思います。
仮想フロッピーディスクを作って....
コントロールパネル→アプリケーションの(ry→起動ディスクって進んで.....
完成!!
Windows98があればMS-DOSの環境が手に入るんです、9x系はMS-DOSを拡張しているので。しかもこれスゴいのが、起動時にCDドライバを自動的に組み込んでくれるんですよ。AUTOEXEC.BATやらCONFIG.SYSやらをイジらなくていいのは楽ですね。
いざインストール!
それでは早速完成したディスクをVMWare上の仮想PCにマウントして起動していきます。
もちろんCD-ROMサポートを有効にして起動します。
起動した後はこんな感じです。コマンドプロンプトみたいな画面が出てきましたね。
「Cドライブが読めねぇよ!」って感じで怒られているので、ディスクのパーティション割りとフォーマットをしていきます。
起動ディスク1に入れ替えて、 A:\> fdisk
。
あとはEnter連打でOK。
これでパーティションが作成されました。Escを押したらCtrl+Alt+Delで再起動します。
再起動が終わったら、A:\>format C:
でフォーマットです。「データ消えるよ?」って言われるけど何も入ってないのでヨシ!(y)
ボリュームラベルは何でもいいです。
で、フォーマットが完了。
ついでに、空のフロッピーディスクを4枚フォーマットしておきます。FORMAT.EXEが98のフロッピーに入ってるから、一旦シャットダウンして設定からフロッピードライブを追加しないとできないかも。まぁ上手くやってくれ。(VBoxなら最初からFAT12フォーマットした状態で作成できるぞ!!)
今回はEドライブにCDが割り当てられているので、A:\> E:
でEドライブに移動したら、E:\> i386\winnt /T:C
を叩き込みます。
青い画面が出ました、BSoDですかね(すっとぼけ)
パスの入力は E:\i386
って入力すればOKです。さすがにMIPSとかPowerPC、Alphaを使ってる人なんていないよね...?
「フロッピーディスクを4枚用意しろ」って言われるので言われた通りにしましょう。あとは挿し替え挿し替えを繰り返していきます。(これ実機だったら面白いんだろうなぁ、時間かかりそうだけど。)
フロッピーが完成したらCDデータのコピーが始まります。
ISOイメージに落とし込んでるのに結構時間がかかってしまうのは何故?調べてみましたがわかりませんでした!
コピーが終わりました。さっき作ったフロッピー(No.1)を突っ込んで再起動していきます。
再起動が終わったら、作ったフロッピーを番号順に入れるように指示されます。おとなしく従いましょう。
想定外
ここで悲しいお知らせがあります。
この画面でフリーズしやがりました。
しゃーない、諦めるか。
どうしようか考えた結果がこれ。VirtualBoxはVMDK形式の仮想ディスクに対応してるっぽいのでワンチャン狙っていきます。
フロッピーを突っ込んで起動。Disk2, 3と挿し替えて......
キタキタキタ北千住!!!!
やっぱVirtualBoxしか勝たん(JK)。ちなみにVBoxのほうで最初からやり直してみたら「このファイルが足りないよ~ん」ってエラーが多発して使い物にならなかった。なんでだろ。
まぁいいや、Enterで続行。
続・セットアップ
ぼくはパソコンがよくわからないので、カスタムセットアップはできません。Enter。
これもEnter。
USキーボードを使っているのでSpace。JISキーボード民は全角/半角です。Dvorakとか親指シフトな人はS。そんな人いないよね?
しれっとパーティションを512MBに縮小しています。
再起動後に「セットアップファイルが見つからないよ!」って怒られる場合は1GBより小さいパーティションを切って、そこにインストールしてあげるといいらしい。(ここでかなりの時間ハマりました。)
書いてて思ったんだけど、これNT3.51がFAT32を認識できないのが原因っぽい。FAT16でフォーマットしたら多分うまくいくと思う。
せっかくだから、俺はこのNTFSを選ぶぜ!!
インストール先はお好みで。今回はC:¥WINNT
に突っ込みます。
「コピー中」の文字とともにプログレスバーがにゅ~~~っと伸びていきます。(速すぎてスクショできなかったので画像はないです。)
終わりました。Enterで再起動していきます。フロッピーは抜いておきましょう。
再起動が終わったら、GUIが表示されます。Windowsらしくなってきた。
名前を入力してEnter。確認ウィンドウが出たら「続行」をクリックします。
ライセンスキーとかそういうのはないらしい。同時接続数を0にしたら「いろんなサービス無効化されるよ」って言われたので、ライセンスマネージャを使います。
続行すると「ライセンス事項に同意しろ!」って言われるので同意します。
諸々の設定を済ませていきます。この辺は人によって選択する項目が変わってくると思うので詳細は省略します。
管理者パスワードとかスワッピングファイルとか。時刻の設定もここでやっていきます。
VGAドライバは後で適用します。とりあえずは16色のきったねぇ画面で我慢。
せっかくなので作っておきましょう。1TBに比べたら1.44MBってあってないようなものだし。
おつかれさまでした。後は再起動して.......
さっき設定したパスワードでログオンして.......
テテーン!!!(幻聴)
サウンドドライバがないためTADA.WAVは聞こえません。
ひとまず、これにてインストールは終了です。
まとめ
95以前のWindowsってなかなかイイものですね、これが初めてなんですけど。
「閉じる」ボタンがないとか、最小化したものがデスクトップに並んでいく感じとかがなかなか新鮮です。
GUIもまだ補助的でコピペするにもパスを打ち込まなきゃいけないのが結構アレですが、それも多分レトロなOSの楽しみ方なんだろうなぁとか思ってます。僕はWindows2000と同期なので。
また近いうちに、こいつにサウンドドライバとかVGAドライバとかを当てていく話をしようかな。
ではまたいつか。